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ビジネスモデルを生み出す手順

【新しいビジネスモデルを生み出す手順】基本パターン

新しいビジネスモデルはどのようにして生まれるのか?

新しいビジネスモデルを生み出すために必要なことは、既存のビジネスモデルの課題(問題点)又は潜在的なニーズを見つけることです。

その課題又は潜在的なニーズを見つけ、その課題又は潜在的なニーズを解決する方法を見つけることができれば、新しいビジネスモデルを作ることができるチャンスです。

今回の記事が少しでも新しいビジネスモデルを生み出す参考になれば幸いです。

今回の記事では、「顧客(消費者)に対してサービスを提供するビジネスモデル」を想定しています。

目次

新しいビジネスモデルを生み出す流れ

ステップ1:既存のビジネスモデルの調査・分析

既存のビジネスモデルの調査・分析を行うことが第1のステップです。

ビジネスモデルの研究者になるわけではないのですから、既存のビジネスモデルについて手当たり次第に調査・分析するのは効率が悪いように感じます。

一般的には、専門的な知識のある分野、他の人よりも詳しい分野、興味・関心のある分野などのビジネスモデルを調査・分析することから始めます。

ここでいう調査・分析は、ビジネスモデルの課題(問題点)潜在的ニーズを探すための調査・分析のことをいっています。

ステップ2:既存のビジネスモデルの課題(問題点)又は潜在的なニーズの発見

既存のビジネスモデルの課題(問題点)又は潜在的なニーズを発見することが第2のステップです。

ステップ2-1:課題(問題点)の発見

なお、第1のステップの「既存のビジネスモデルの調査・分析」を行う前に、既存のビジネスモデルの課題を発見する場合もあり得ます。この場合は、第1のステップの「既存のビジネスモデルの調査・分析」を省略することができます。

現在、一般に行われているビジネスモデルには必ず何か課題(問題)は存在します。

ここでいう「課題(問題点)」は顧客から見た場合のサービス(ビジネスモデル)の課題(問題点)のことです。顧客がサービスに対して持つ不便さや不満のことです。

例えば、スーパーマーケットのレジ待ち時間の問題があります。

私がよく行っているスーパーでは曜日や時間帯によっては、レジの前に長い行列ができています。その時間帯はすべてのレジに店員が配置されていますし、レジ係の店員も一生懸命レジ打ちをやっています。しかし、曜日や時間帯によってはお客さんの数とレジの数が合っていません。

このような問題点を解決する一つの方法がレジ無し店舗の「Amazon Go」です。「Amazon Go」は、アマゾンが展開する「食品小売店」で、日本のコンビニエンスストアのようなものです。

また、巨大なホームセンターで目的の商品を見つけるのが困難です。

店員さんに商品の場所を聞くのが一般的ですが、店員さんがなかなか見当たらない場合があります。また、店員さんが他のお客さんに対応している場合は、お客さんへの対応が終わるまで待っていなければなりません。

大きな書店や図書館、レンタルビデオ店などには、商品の検索システムがありますが、私が知っているホームセンターでは、そのような検索システムがありませんでした。

このような問題点を解決する一つの方法がホームセンターのカインズ(CAINZ)が提供するカインズアプリです。

カインズアプリは、顧客が登録した店舗における商品の在庫をアプリで見ることができるとともに、「お気に入りの商品」を登録すると商品の売場がアプリで見ることができます。さらに、購入時にレジでアプリの「会員証画面」を提示することでポイントを貯めることができます。

今あげた例は、私が今思い浮かんだものですが、多くの既存のサービスには改善の余地があると思います。

既存のビジネスモデルの課題を発見するためには、常に問題意識を持つことが必要です。少しでも不便や不満を感じたことがあれば、それがヒントになる可能性があります。 そのようなちょっとした気付きも、すぐに忘れてしまいますので、何か感じたらメモしておくことも重要です。

不満買取センター」というサービスがあります。

この「不満買取センター」は、企業の商品やサービスの不満を顧客(消費者)から買い取るサービスです。

不満を提供してくれた顧客にはポイントを与え、顧客から集めた商品やサービスの不満を企業に売ります。企業は、不満買取センターからの不満のデータをもとに商品やサービスの開発・改善に利用します。

「不満買取センター」というサービス自体が新しいビジネスモデルですが、企業は顧客の不満を商品やサービスの開発に役立つ重要な情報として考えています。

ステップ2-2:潜在的ニーズの発見

顧客(消費者)は既存のサービスが当たり前のことだと思い、既存のサービスに対して不便さや不満を感じていないこともあり得ます。つまり、顧客は本当に求めているニーズ(潜在的なニーズ)に気付いていない場合が多いものです。

ペットを飼いたいと思っている人は、犬や猫が好きでかわいいから飼いたいと思っているかもしれませんが、普段ストレスを感じていて、本質的には心の安らぎを求めているのかもしれません。

かっこいいスポーツカーを買いたいと思っている人は、女性にモテたいと思っているのかもしれません。

顧客が持っている潜在的なニーズを発見することで、異なるアプローチで顧客の潜在的ニーズを満足させるような新しいビジネスモデルを生み出す可能性がでてきます。

・何かひらめきのようなものによって既存のビジネスモデルの課題を発見することがあるかもしれません。

・また、特定の分野について専門的な知識を有する人は、いち早く既存のビジネスモデルの課題を発見することがあります。

・また、さまざまなことに興味を持ち、ビジネスの感性が豊かな人は、他の人よりも早くビジネスモデルの課題や顧客(消費者)の潜在的ニーズに気付くことがあるかもしれません。

他の人よりも早く課題や潜在的ニーズを発見した場合、新しいビジネスモデルを事業に発展させるチャンスです。

ステップ3:新しいビジネスモデルの需要及び課題解決手段(ソリューション)の検討

新しいビジネスモデルの需要及び課題解決手段(ソリューション)を検討することが第3のステップです。

なお、このとき、第1のステップの「既存のビジネスモデルの調査・分析」が不十分な場合、もう一度、詳細に調査・分析する必要があるかもしれません。

誰よりも早く既存のビジネスモデルの課題を発見できればよいのですが、多くの場合、すでに他の人が既存のビジネスモデルの課題に気付いています。

既存のビジネスモデルの課題が存在するにもかかわらず、その課題を解決(クリア)したビジネスモデルが普及していない場合、次のようなケースが考えられます。

  • 新しいビジネスモデルの需要がない(あるいは需要が少ない)
  • 課題を解決するのが困難

・新しいビジネスモデルの需要がない(あるいは需要が少ない)。

新しいビジネスモデルを考え付いても、そのビジネスモデルの需要(ニーズ)がない、あるいは需要が少ない(狭い顧客層の需要しかない)場合があります。

また、新しいビジネスモデルを実現するための費用や労力に見合った需要がない場合(費用対効果が合わない場合)も考えられます。

このような場合は、別のビジネスモデルのアイデアを検討した方がよいかもしれません。

しかし、需要は時代によって変化しています。

例えば、今はさまざまな商品やサービスの利用形態にサブスクリプション方式が取り入れられています。

サブスクリプションは、商品やサービスごとに購入金額を支払うのではなく一定期間の利用権として定期的に料金を支払う方式のことです。

今は、物を所有するよりも必要な時だけ使えればよいと考える人が増えたので、サブスクリプションが商品やサービスの利用形態として多く利用されるようになったのだと思われます。

例えば、現在、美容や脱毛に関心のある男性が増えています。ひと昔前ならそのようなサービスを求めている男性は少なかったでしょう。

実際のところ、新しいビジネスモデルの需要(ニーズ)があるか否かを判断するのは難しいです。需要があるか否かはやってみないと分からないところもあります。

顧客の利益と需要との関係

一般的には、新しいビジネスモデルによってもたらされる顧客(消費者)の利益が高い程、新しいビジネスモデルの需要が高くなる傾向があります。

新しいビジネスモデルによって顧客(消費者)に対して高い利益(価値、利便性)を如何(いか)に提供することができるかが鍵になります。

・課題を解決するのが困難

課題を解決するための技術的なハードルが高い場合があります。

例えば、スーパーでAmazonGoのようなサービスを実現するのは現在では難しいかもしれません。

しかし、技術は日々進歩しています。数年前まで実現することが困難なものが現在は実現することが可能になっているものがあります。また、現在は実現することが困難だったとしても数年後には実現することが可能になっているかもしれません。

例えば、「タイミー」というサービスをテレビのCMで見ました。「タイミー」は、働きたい時間と働いて欲しい時間をマッチングするスキマバイト募集サービスです。

隙間時間に働きたい人と、隙間時間でも働いてほしい会社は以前から存在していました。マッチングの技術が進歩したことによって、このようなサービスが実現できたものと思われます。

このように技術的な課題をクリアできたとき、新しいビジネスモデルを生み出す大きなチャンスとなります。

また、法律の規制によって新しいビジネスモデルの課題を解決することが困難な場合もあります。

しかし、法律の規制も徐々に緩和されています。

例えば、今は民泊の事業が一般的に行われていますが、昔よりも民泊に対する規制が緩和されたことにより民泊の事業を行う会社が増えました。

法律の規制が緩和されたとき、新しいビジネスモデルを生み出す大きなチャンスとなります。

・潜在的ニーズを満足させる異なるアプローチ

既存の手法とは異なるアプローチで顧客の潜在的ニーズを満足させることができれば、需要の多いビジネスモデルを創り出すことがでてきます。

ペットを飼いたいと思っていても、一人暮らしだったり、賃貸マンションに住んでいれば、なかなかペットを飼うことができません。

しかし、ペットを飼いたいと思っている人が本質的には心の安らぎを求めているのであれば、ペット以外の別の手法で心の安らぎを提供できれば、そのような人に対する需要があることになります。

例えば、ソニーの犬型ロボットaiboは、生きているペットの代替手段としてなり得ます。また、心の安らぎを提供するような強力なコンテンツを創り出せれば、需要の多いサービスを提供することができるかもしれません。

ステップ4:新しいビジネスモデルの構築

実際に新しいビジネスモデルを構築することが第4のステップです。

新しいビジネスモデルに対する需要があり、課題や潜在的ニーズを解決する手段を見つけた場合は、新しいビジネスモデルを構築する作業に入ります。

このとき、あらためて既存のビジネスモデルを調査・分析することが必要になります。ここでいう調査・分析は、主に既存のビジネスモデルを利用して新しいビジネスモデルを構築することができるかどうかという観点からの調査・分析です。

  • 新しいビジネスモデルを構築(実現)する場合、既存の技術の組み合わせや改良で実現可能か、新たなシステムの開発が必要か
  • 新しいビジネスモデルを構築する場合の資金は少なくて済むか、多くの資金がかかるか
  • 新しいビジネスモデルを一人で構築することが可能か、複数人で構築する必要があるか、大人数でなければ無理か

などによって難易度が変わります。

ビジネスモデルの形態によって異なりますが、このステップ4の作業が最も困難な作業になる可能性が高いです。

一人で無理ならば仲間や知り合いに頼んだり、外部に依頼する(外注する)ことも考慮する必要があるかもしれません。

多額の資金がかかる場合、自分で資金を調達するのがベストですが、現在はベンチャーキャピタルの投資に頼ることも一般に行われています。ベンチャーキャピタルが投資してくれるのであれば、新しいビジネスモデルが優れたアイデアに基づいたものである可能性が高いことになります。

このように、状況によっては、大変な作業になりますが、大きなチャンスが見えているのであれば、やるしかないでしょう。

まとめ

今回は、既存のビジネスモデルの課題や顧客の潜在的ニーズからビジネスモデルを生み出す方法を紹介しました。

ステップ1~ステップ3の作業は、自分で調べたり、自分の頭の中で考えたりすることで実行可能なものです。当然、コストがかかるわけではありません。

複数のアイデアを温め、その中から最も良さそうなものを選ぶのがよいのかもしれません。

ステップ4の作業は、実際にビジネスモデルを構築する作業ですので、さまざまなハードルがあるかもしれません。ビックチャンスが想像できているのであれば、やりきるしかありません。

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ネーミングのコツ

「ネーミングのコツ」と「人が名前を認識するときの3つの要素」

人物、グループ、動物、会社、商品、サービス、イベントなど、さまざまな対象に名前が付けられています。

人はそれらの名前を眼と耳で知覚します。

そして、人は眼と耳で知覚した名前を3つの要素にもとづいて認識します。

3つの要素が「外観(がいかん)」「称呼(しょうこ)」「観念(かんねん)」です。

今回は「3つの要素」と「ネーミングのコツ」について紹介します。

是非、ネーミングのヒントにしてみてください。

目次

1.人が名前を認識するときの3つの要素

(1)人は視覚・聴覚を通じて名前を認識する

人は視覚および聴覚を通じて名前を認識します。

  • 人が名前の文字を眼で見る場合
  • 人が名前の音を耳で聞く場合
  • 人が眼と耳で名前の文字と音を同時に知覚する(見て聞く)場合

があります。

人が名前の文字を眼で見た場合、名前の文字の外観(見た目)を認識します。

外観」が「人が名前を認識するときの1つ目の要素」です。

人が名前の音を耳で聞いた場合、名前の称呼(名前を読んだときの音)を認識します。

称呼」が「人が名前を認識するときの2つ目の要素」です。

人が眼と耳で知覚した名前の文字と音を通じて名前の観念(意味内容)を認識します。

観念」が「人が名前を認識するときの3つ目の要素」です。

  • 外観=名前の文字の見た目
  • 称呼=名前を読んだときの音、名前の読み方
  • 観念=意味内容、名前から生じる考え

(2)商標の類似は外観、称呼、観念で判断する

商標(文字、図形、記号、立体的形状、色彩、それらの組み合わせ、音などを構成要素とした識別標識)が類似しているか否か(2つの商標が似ているかどうか)は、商標の外観、称呼、観念にもとづいて判断されます。

商標の類似を外観、称呼、観念にもとづいて判断することは、商標法のどの教科書にも記載されています。

特許庁や裁判所においても、商標の外観、称呼、観念にもとづいて商標が類似しているか否かを判断しています。

・外観の類似

「ライオン」と「テイオン」は外観が類似

「大森林」と「木林森」は外観が類似

・称呼の類似

「セレニティ」と「セレリティ」は称呼が類似

「MSM」と「NSM」は称呼が類似

・観念の類似

「太陽」と「SUN」は観念が同一

「東京つ子」と「江戸子」は観念が類似

※なお、特許庁においては、原則として、商標の外観、称呼、観念に基づいて画一的に両商標が類似しているか否かが判断されますが、裁判所においては、実際の取引の実情などを考慮した上、個別具体的に両商標が付された商品又は役務の出所の混同が生じるか否かが判断されます。この点については、ネーミングのヒントとは直接関係がないため、詳しい説明を割愛します。

(3)名前と商標の関係

・商標は、文字、図形、記号、立体的形状、色彩、それらの組み合わせ、音などを構成要素とした識別標識(マーク)です。

一方、名前は文字だけで構成されています。(芸能人の芸名やグループ名は文字と記号で構成されているものもあります)

つまり、名前は商標の構成要素のうちの「文字」だけを構成要素としたものです。

・商標は会社、商品、サービスに付されるマークです。

一方、名前は人物、グループ、動物(ペット)、会社、商品、サービス、イベントなど、さまざまな対象に付されます。

今回の記事は「ネーミングのコツ」をテーマにしていますので、「文字」だけに着目しています。

2.ネーミングのコツ

一般的なネーミングのコツを列挙します。

  • 読みやすい(難しい言葉を避ける)
  • 言いやすい(語呂が良い、発音しやすい、4文字?)
  • 聞き取りやすい
  • 覚えやすい(短い言葉、既存の単語)
  • 忘れにくい(インパクト、個性、イメージ化、ストーリー)
  • 良い意味内容である(ネガティブな意味がない)
  • 他の名前と似ていない

(1)読みやすい

難しい言葉を避ける。例えば、難しい漢字、難しい英単語は避ける。

(2)言いやすい(発音しやすい)

発音しやすく、語呂が良い言葉がよい。

日本人にとって4文字の言葉が発音しやすく語呂がよい言葉というのをよく聞きます。

確かに日本語には4文字の言葉が多いですし、長い言葉を省略するときも4文字の言葉に省略していることが多く、馴染みのある言葉のような気がします。

ただ、3文字や5文字もそれなりに語呂がよいような気もします。

ここでは、3文字~5文字程度が発音しやすいとしておきます。

(3)聞き取りやすい

相手が聞き取りやすい言葉がよい。

珍しい名字は、その名字と発音が似た、よくある名字と聞き間違われやすいようです。名字の場合は仕方ないですが、ネーミングする際は聞き間違われにくい名前の方が有利になります。

(4)覚えやすい

一般的には、短い単語(言葉)が覚えやすい。また、造語よりも既存の単語の方が覚えやすく、しかも誰でも知っているような単語の方が覚えやすい。

(5)忘れにくい

インパクトのある言葉、個性のある言葉、イメージ化しやすい言葉、ストーリー性のある言葉が忘れにくい。

(6)良い意味内容である

一般的にポジティブな意味の方が好まれます。ただし、音楽グループなどはインパクトや個性を重視して、あえてネガティブな意味の言葉を選ぶ場合があります。

(7)他の名前と似ていない

上述したように名前の外観、称呼、観念にもとづいて判断します。「外観の類似」「称呼の類似」「観念の類似」の例を参照してください。

これらは他人(例えば顧客、消費者)から見た良い名前を付けるコツです。 名前を付ける人の「強い思い」のような主観的な要素は含んでいません。

3.「3つの要素」と「ネーミングのコツ」の関係

(1)「外観」とネーミングのコツ

外観の意味 goo辞書

外観とは外側から見た感じ。表面に見える姿。

商標の場合、主に図形、記号など(例えばロゴマーク)の外観(見た目)が商標の印象に大きく影響します。

一見、文字の場合は、文字の外観が名前の印象に影響しないように思われます。

しかし、名前の文字の外観も名前の印象に影響します。

・書体、フォント

フォント

上の画像のように、フォントによって文字の印象が変わります。

デザイン性の高い書体になればロゴマークに近くなってきます。

・ひらがな、カタカナ、漢字、ローマ字

名前が「ひらがな」「カタカナ」「漢字」「ローマ字」のいずれで表記されるかにより名前の印象が大きく変わります。

「ひらがな」は文字の丸っこい形から柔らかい優しい印象を与えます。

「カタカナ」は文字の角ばった形からシャープで軽快な印象を与えます。

「漢字」は真面目で堅い印象を与えます。

「ローマ字」は外国語っぽい印象を与えます(当たり前ですが)。

「ひらがな」「漢字」は文章中に埋もれてしまうおそれがありますが、「カタカナ」「ローマ字」は文章中に埋もれずに強調される効果があります。

最近、「YOASOBI」という音楽ユニットが流行っています。

YOASOBIはローマ字表記ですが、これを「ひらがな」「カタカナ」「漢字」表記にすると印象が大きく変わります。

  • YOASOBI
  • よあそび
  • ヨアソビ
  • 夜遊び

・スペルの変化

単語のスペルを変えることで見た目のインパクトをつけることができます。

「キセキ」など多数のヒット曲を持っている有名な音楽グループ「GReeeeN」。本来のグリーンのスペルは「Green」ですが、eの数を4つにするとともに「R」と「N」を大文字にして見た目のインパクトをつけています。

calcha 「GReeeeN(グリーン)メンバーの年齢、名前、意外な経歴とは…?

上の記事に「GReeeeN」のグループ名の由来が記載されています。この記事によれば、

「グループ名のGReeeeNの由来は『新人未熟者』を表す『Green Boy』という造語からだそうです。『まだまだ未完成であり続ける未知の可能性』という意味がGReeeeNに込められています。『e』の数はメンバーの人数を表していて、ロゴマークは歯科部出身、在籍していることから笑顔になる時に見える歯並びをイメージして口角が上がった形になっています。」

由来を聞くと「eeee」が歯に見えてきます。

Greenという言葉自体は馴染みのある言葉で覚えやすく、GReeeeNという見た目のインパクトとストーリー性によって、忘れにくいグループ名になっています。

・顔文字

(^▽^) (´。•ㅅ•。`) (人´∩`)

顔文字は基本的に記号を用いて描いていますので名前ではないです。文字を使って顔文字のような感じにならないか、考えてみました。例えば

TooT

特に意味はなく、形だけです。ちょっとTOTOみたいですが。

大西拓磨さんのツイッターより

大西拓磨さんのTwitterのリツイートに載っていた画像です。

文字の読み方や意味は全く関係なく、形だけで選ばれた文字の配列です。名前とは関係ありませんが、面白いですね。

・ネーミングのコツとの関係

文字の外観は見た目のインパクトに影響します。見た目のインパクトによって忘れにくくなる可能性があります。

(2)「称呼」とネーミングのコツ

称呼の意味 goo辞書

物事の呼び方。呼び名。呼称。

人は名前の称呼を音で聞いた場合、その音で名前を認識します。

従って、人が聞き取りにくい言葉は、名前として避けた方がよいことになります。

人は名前の文字を眼で見た場合も、知っている文字であれば、その文字の称呼(読み方)を頭の中で響かせます。

文字が知らない文字であれば、人は文字を単なる記号として頭の中で処理します。

頭の中で単なる記号として処理されれば、人に名前を憶えてもらえません。

従って、日本人が読めない文字(例えばアラビア文字)、一般の人が読めない難しい漢字、難しい英単語は、名前として避けた方がよいことになります。

・音象徴

音によってイメージするものに影響がでる現象のことを音声学で「音象徴(おんしょうちょう)」と言うそうです。

日本科学未来館 科学コミュニケーターブログ 「声に出したくなる⁉音象徴の世界

上の記事には、角ばった図形と丸っこい図形に名前を付ける場合、どちらを「タケテ」とし、どちらを「マルマ」とするかという実験を行った場合、多くの人が角ばった図形を「タケテ」という名前を付け、丸っこい図形に「マルマ」という名前を付けた、ということです。

これは外国で行われた実験です。日本人の場合、マル(丸)という言葉に引きずられて丸っこい図形に「マルマ」を名付けそうですが、日本人だけでなく外国でも名前から同じような印象を持つようです。

上の記事では、

「阻害音は「角ばった」や「近寄りがたい」イメージになり、共鳴音は「丸っこい」や「親しみやすい」イメージにつながる」

「濁音は「大きい」「重い」「強い」といったイメージを与える」

ということが記載されています。

音によってイメージが変わることは感覚的にはわかりますが、具体的に説明するのは難しいものです。上記の記事では、「母音のイメージ」なども記載されています。上記の記事の研究は実に興味深いです。

・音から連想されるイメージ

TBS 「名前を聞いたら浮かんでくるイメージは?音から連想されるイメージを徹底解析

上の記事では、2人の男性の写真を見せて、どちらが「しゅんすけ」かというアンケートをとった場合、爽やかな感じの男性が「しゅんすけ」と答えた人が多かった、ということが記載されています。

上の記事では、「「さ行」から始まる名前は爽やかネーム」「濁点が入っている名前はパワフルネーム」「「ら行」の名前は高根の花ネーム」「「あ行」の名前は安心ネーム」ということが記載されています。

このような音とイメージの関係についても面白いです。

・ネーミングのコツとの関係

称呼は、ネーミングのコツの「読みやすい」に影響します。

また、「言いやすい」「聞き取りやすい」に影響します。日本語は、基本的に、母音だけ、子音+母音の組み合わせで構成されているので、このような日本語の発音体系の言葉が言いやすく、聞き取りやすい言葉だと思います。

また、音によってインパクトを付けることも可能かもしれません。

「きゃりーぱみゅぱみゅ」さんは、あえて発音しにくい名前にしてインパクトを付けています。

(3)「観念」とネーミングのコツ

観念の意味 goo辞書

  • 物事に対してもつ考え。
  • 哲学で、人間が意識の対象についてもつ、主観的な像。表象。心理学的には、具体的なものがなくても、それについて心に残る印象。

「観念」が人に名前を覚えてもらう場合の重要な要素になります。

・観念とイメージ、概念

イメージの意味 goo辞書

心に思い浮かべる像や情景。ある物事についていだく全体的な感じ。心像。形象。印象。また、心の中に思い描くこと。

概念の意味 goo辞書

物事の概括的な意味内容。

私は、イメージ、観念、概念という言葉の意味の違いについて明確にわかっていませんでした。

今回調べてみたところ、イメージ→観念→概念という順に徐々に抽象的、客観的な考えになるようです。

イメージ、観念、概念

excite辞書の「イメージとは・意味」によれば

「イメージは、以前に知覚された、いくつかの感覚的性質を伴う対象についての心的表象。」

「観念はイメージと違って潜在的な一群の判断から成っている。」

「この判断の要素が強められ、観念のうちに含まれているイメージ性が除去されるとき、そこに得られるのが概念である。」

・記憶とイメージ

言葉をイメージ化して記憶する記憶法(記憶術)があります。

裏を返せば、イメージ化できる言葉は忘れにくいということになります。

また、イメージがより具体的なものほど、忘れにくくなります。

例えば、彼岸花(ひがんばな)という言葉を見たり、聞いたりすれば、あの赤い花のイメージが浮かんできます。群青という言葉を見たり、聞いたりすれば、色のイメージが浮かんできます。

人が名前を見たり聞いたときにイメージ(イメージは人によって若干異なるかもしれません)が浮かんでくる言葉は、人が覚えやすい言葉であり、忘れにくい言葉であるということになります。

造語にはイメージがありません。特に複数の言葉(単語)を組み合わせて造った造語ではなく完全な造語は、人が初めて接する言葉なので、イメージの湧きようがありません。

また、日本人が知らないような外国語の言葉は造語ではありませんが、日本人が初めて接する言葉なので、イメージが湧きません。

このように、造語や日本人が知らない外国語の言葉は、覚えにくい名前ということになります。

しかし、造語の名前が人の記憶に定着すれば、他の名前から明確に区別されるため、個性的で目立つ名前になります。

・ネーミングのコツとの関係

観念は、ネーミングのコツの「覚えやすい」「忘れにくい」に影響します。

4.「3つの要素」以外の要素

実は、人は上述した3つの要素以外の「味」「匂い」「肌触り」という要素からも名前を認識することができます。

(1)味(味覚)

人は、食品、調味料、飲食店の料理、飲み物(水、お茶、ジュース、お酒など)の味からそれらの名前を認識することができる場合があります。

味と商品の名前が結びついたら、強烈な印象を残していることになるため最強です。

この場合も、商品の味に合ったピッタリの名前であることが理想的です。

(2)匂い(嗅覚)

香水に代表されるように、匂いから名前が浮かぶこともあります。

香水以外にも、洗剤、シャンプーなど匂いに特徴のある商品は多くあります。匂いと商品の名前が結びついた場合も最強です。

(3)肌触り(触覚)

肌触りだけで商品(例えば、服、タオルなどの繊維)の名前が思い浮かぶことは難しいように感じます。

特徴的な肌触り(手触り)の商品(例えばスライム)があれば面白いと思います。

5.まとめ

何十回も聞いたのに覚えられない名前もあれば、2、3回聞いただけで覚えられる名前もあります。

人にすぐに覚えてもらい、忘れにくい名前が理想的です。

上に書いたことを参考にしていただければ幸いです。

上には書いていませんが、その他のネーミングのコツとしては、

・名前が人物、会社などのイメージに合っているかどうか

・名前が商品・サービスの内容に合っているかどうか

・名前が商品・サービスの顧客層に合っているかどうか

・名前が時代の流行り廃りの傾向に合っているかどうか

・名前が日本だけでなく、外国でも受け入れられるか

などの要素もあります。

ネーミングのコツとして挙げたものに合う名前であっても、多くの言葉から選ぶ必要があります。

ここまで書いてなんですが、最終的にはネーミングをする人の感性、感覚が重要ということになります。

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