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ビジネスフレームワークは不要?

【ビジネスフレームワークは不要?】フレームワークが使えないと感じる理由

情報を整理するためのツール(道具)としてビジネスフレームワーク(以下、単にフレームワークという)と呼ばれるものがあります。

有名なものとしては、ロジックツリー、SWOT分析、4P分析などです。

フレームワークと呼ばれるものは数多くあり、これらのフレームワークを見たり聞いたりしたことがある方が多いと思います。

しかし、フレームワークをなかなか使いこなせない、使い方がわからないと感じる人が多いようです。

私自身もフレームワークの中に「なるほどな~」と納得するものと「うまく使えないな」と感じるものがあります。

なぜ、「使えない」と感じてしまうのか、どうすればよいのかを考えてみました。

目次

1.フレームワークとは

フレームワークとは
フレームワークとは枠組み

フレームワーク(framework)とは、課題解決、分析、戦略立案などを考える際に用いる枠組みです。

例えば、課題(問題)を整理するフレームワークとしては、ロジックツリーが代表的です。

マーケットの分析に用いるフレームワークとしては、3C分析、SWOT分析などがあります。

戦略立案のフレームワークとしては、STP、ポジショニングマップなどがあります。

2.情報の整理の重要性

ただ漫然と情報を集めて考えるだけでは、何が重要で何が重要でないのかがわからなくなり、考えがまとまらなくなってしまいます。

何かを考え、何かを分析する場合に、フレームワークを利用して情報を整理することで、どのように考え、どのように情報を整理するべきかが明確になり、論理的な思考を行うことができます。

また、チームやグループで課題解決をしたい場合、メンバー間に認識のずれが生じていると課題解決の障害になり得ます。

フレームワークを利用して情報を整理することで、メンバー間の共通認識を作ることができ、メンバー間で課題を共有し、課題解決に向けてスムーズに作業を進めていくことができます。

3.フレームワークが使えないと感じる理由

3-1 状況や目的によって最適なフレームワークが異なる

フレームワークはさまざまな種類のものがありますが、個々の状況や目的によって使用するフレームワークが異なります。

また、フレームワークは万人が使えるように作られた枠組みですので、自身の状況や目的にピッタリ合ったフレームワークが見当たらないと感じることがあります。

3-2 個々の性格・好みの違い

多くの方が試験勉強(受験勉強)のときに情報の整理の重要性を感じていると思います。

しかし、勉強の方法は人それぞれで個々の性格や好みで大きく異なります。

難関大学の合格者が勉強法を公開していることがありますが、多くの方がその方法を参考にしつつも自分なりの方法にアレンジしていると思います。

それは自分の性格や好みにピッタリ合うと感じていないからです。

また、ノートの付け方も人それぞれです。

先生が黒板に書いたものをそのままノートに書く人、要点だけを書く人、教科書や参考書に書き込んでノートには何も書かない人などさまざまです。

勉強ができる人は自分なりの勉強方法を確立しています。

また、クリエイターは新しいものを創作するときに情報を整理する必要がありますが、情報の整理の仕方はクリエイターごとに異なります。

例えば、小説家は小説を書くときに物語に関する情報を収集し、収集した情報を整理しますが、その方法も人それぞれです。

有名な小説家の方法をまねすれば人気の小説を書けるというものではありません。 自分なりの独自の方法を編み出すことが重要となってきます。

4.解決策

4-1 使えると思うものは使う

自分にとって有用である(役に立つ)と感じるフレームワークがある場合、そのようなフレームワークはそのまま使っても良いでしょう。

役に立つフレームワークをそのまま使う方が効率が良いはずです。

4-2 自分でフレームワークを作る

自分の目的に合ったフレームワークが見つからない場合、自分で自分専用のフレームワークを作る必要があります。

フレームワークを作るときも、0からフレームワークを作るよりは既存のフレームワークを組み合わせたりカスタマイズしたりして作る方が効率が良いと思います。

具体例

例えば、マーケティング環境を分析するときに用いるフレームワークとして3C分析というものがあります。

フレームワークのカスタマイズ
3C分析

3Cとは「Customer(顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合)」の3つの頭文字をとったもので、マーケティング環境を把握するために使用します。

顧客の視点としては、顧客のニーズ、顧客の購買行動、市場規模、市場の成長性などの情報を収集します。

自社の視点としては、自社の商品・サービスのコンセプト、自社の商品・サービスの売上、シェア、ラインナップ、特徴、強み、弱み、認知度、資本力、リソースなどの情報を収集します。

競合の視点としては、競合会社の商品・サービスの売上、シェア、ラインナップ、特徴、業界ポジションなどの情報を収集します。

これらの情報から自社の取り巻く市場・業界の環境を分析します。

しかし、3Cはマクロ的な市場環境の分析ですので、各要素を詳しく分析したいときは、ほかのフレームワークを組み合わせる必要があります。

SWOT分析
SWOT分析

例えば、自社の強み・弱みを把握する場合、SWOT分析を利用するのが一般的です。

SWOT分析では、縦軸が「内部環境」と「外部環境」、横軸が「プラス要因(好影響)」と「マイナス要因(悪影響)」で構成されるマトリクスを作成します。

そして、「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の4象限に該当する情報を書き込んでいきます。

これにより、自身(自社)を取り巻く状況を知ることができます。

そして、「強み×機会」の情報から、自社の強みを活かして積極的に攻める戦略を考えます。

また、「弱み×機会」の情報から、自社の弱みを改善する戦略を考えます。

また、「強み×脅威」の情報から、強みを活かして脅威(競合)に対抗する差別化戦略を考えます。

さらに、「弱み×脅威」の情報から、自社がやらないもの、撤退するものについて考えます。

このように、SWOT分析では、自社の取り巻く状況を把握し、戦い方(戦略)を考える場合に有効です。

上記では、フレームワークの組み合わせてオリジナルのフレームワークの作り方の一例を示しましたが、フレームワークをカスタマイズしてもよいですし、0から自分でフレームワークを作っても構いません。

自分に合ったフレームワークが作ることができれば、フレームワークを使いこなせないといった問題は起こり得ません。

5.まとめ

フレームワークの中でも使えるものはそのまま使い、使いにくいものは自分の目的に合ったフレームワークを自分で作ることをおすすめします。

また、フレームワークを作る際も既存のフレームワークを利用した方が効率が良いです。

従って、フレームワークを知っておいても損はないと思っています。

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ネーミングの手順

【会社・商品・サービスの名前の決め方】ネーミングの基本的な手順を解説

会社・商品・サービスの名前は、その名前の使用を開始した後で変更したいと思っても面倒な手続きが生じることがあります。

会社名(商号)の場合、定款の変更など様々な手続きが必要になりますし、商品名・サービス名の場合も、パッケージや看板等の変更が必要になることがあります。

会社・商品・サービスの名前は、使用をする前に慎重に検討することが必要です。

今回は、会社・商品・サービスの名前の決め方について基本的な手順を解説します。

是非、参考にしてみてください。

目次

1.コンセプト、テーマなどを決める

コンセプト、理念、ビジョンなど

1-1 会社名(商号)の場合

言葉の数は無数にありますし、造語を含めると無限とも思えるほどの数になります。

名前を決める際に何か手掛かり(とっかかり、ヒント)がないと、なかなか決めることができません。

会社名の場合、手掛かりになり得るのが、会社のコンセプトテーマ理念ビジョンなどです。

  • コンセプト
  • テーマ

コンセプトとは「企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点、考え方」(Oxford Languagesの定義)

ビジネスを始める(会社を立ち上げる)上で、コンセプトはビジネスを成功させるための大変重要な要素です。

会社が「誰に」「何を」「いつ」「どこで」「どのように」価値を提供するのかを決めておく必要があります。

会社のコンセプトを決めることで、会社の強み・独自性を明確にすることができます。

また、会社のコンセプトを決めることで、顧客に提供する価値の一貫性を持たせることができます。

コンセプトに似た言葉としてテーマという言葉があります。

テーマとは「主題。芸術作品、研究、議題などの中心となる思想内容」

コンセプトとテーマは言葉のニュアンスや使われる場面が異なります。

コンセプトの意味や、コンセプトとテーマの違い、コンセプトの作り方については、

コンセプトの意味や「テーマ」との違いは?なぜコンセプトが必要なの?わかりやすく解説します」という記事が参考になります。

  • 理念
  • ビジョン
  • イメージ
  • 思い、想い
  • 商品・サービス

会社を立ち上げるときに、コンセプトやテーマのほかに、会社の理念ビジョンを決めている会社があります。

理念とは「事業・計画などの根底にある根本的な考え方」(Oxford Languagesの定義)

ビジョンとは「理想像。未来像。展望。見通し。」(Oxford Languagesの定義)

例えば、AMAZON.COM INCの企業理念は「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」

イオン株式会社の企業理念は「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。」

ソフトバンク株式会社の経営理念は「情報革命で人々を幸せに」、ビジョンは「『世界の人々から最も必要とされる企業グループ』を目指して」

理念やビジョンは、コンセプトよりも抽象的な考え方です。

ビジネスを始める際に理念やビジョンまで決めていないかもしれません。

しかし、会社の理念やビジョンを決めておくことで、会社が発信するイメージメッセージ、キャッチコピーなどに統一感を持たせることができます。その結果、会社の企業価値やブランドの向上につながります。

会社の理念ビジョンイメージメッセージも会社名を決める際の手掛かりとなり得ます。

また、会社の創業者の思い(想い)も会社名を決める際の手掛かりとなり得ます。

創業者の思い(想い)は、創業者の主観的な考え、気持ち、意志、願望などのことです。

さらに、会社が提供する商品やサービスの内容も会社名を決める際の手掛かりとなり得ます。

コンセプト、理念などのチャート

コンセプト、テーマ、理念、ビジョンなどは全部決める必要はないかもしれませんが、商品・サービスは当然決めているはずですし、少なくともコンセプトは決めておく必要があると思います。

このような会社として活動していく上で大切にしていることが会社名を決める際の手掛かりとなります。

1-2 商品名・サービス名の場合

  • 商品・サービスの内容
  • 商品・サービスのコンセプト
  • 商品・サービスの強み、アピールポイント

商品・サービスの内容は商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなり得ます。

商品・サービスの内容に合った名前の方が顧客に覚えてもらいやすいです。

商品・サービスのコンセプトも商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなり得ます。

会社自体のコンセプトと同様、商品・サービスのコンセプトも商品・サービスをヒットさせるための重要な要素となります。

誰に対してどのような商品・サービスを提供するのかを決めておくことはマーケティングの基本です。

商品名・サービスの強みやアピールポイントも商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなり得ます。

例えば、商品に入っている特別な成分、料理の特徴的な味、特別な食材、他社が提供していない特別なサービスなども商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなります。

2.コンセプトなどに関連する言葉を多数あげる

関連する言葉

1.で決めたコンセプトなどに関連する言葉を数多くあげていきます。

コンセプトなどを直接表現する言葉でもよいですし、コンセプトなどを間接的に表す言葉でもかまいません。

例えば、コンセプトなどのイメージを表す色、音、植物、花、動物、魚など、なんでもかまいません。

また、名詞、動詞、形容詞など、どのような品詞でもかまいません。

なるべく数多くの言葉をあげていきます。

あげた言葉をメモ帳やスマホなどにメモしておきます。

3.会社名・商品名・サービス名の複数の候補をあげる

名前の候補

2.であげた言葉に基づいて、会社名・商品名・サービス名の複数の候補をあげていきます。

2.であげた言葉をそのまま名前の候補にしてもよいと思います。

2.であげた言葉の外国語(英語、その他の言語)に翻訳してみるのもいいかもしれません。

2.であげた言葉を組み合わせたり、所定の文字を変更・追加・削除したりすることで候補となる名前(造語)を作ることも良い方法です。

このようにして複数の名前の候補をあげていきます。

4.候補の絞り込み

3.であげた名前の候補の絞り込みを行います。

絞り込みの方法としては、

(1)ネーミングの法律上のルールを守っているか?

(2)一般的なネーミングのコツに合っているか?

という観点からの絞り込みを行います。

(1)については、会社名(商号)を登記する際のルール、不正競争防止法で定めるルール、商標法で定めるルールです。また、会社名(商号)の場合、その名前のドメインを取得することができるかどうかも重要な判断事項となります。

ネーミングの法律上のルールについては、

「会社名(商号)を決める際の最低限の法律上のルール」

「商品名・サービス名を決める際の最低限の法律上のルール」

を参照ください。

(2)については、一般的なネーミングのコツとして

  • 読みやすい(難しい言葉を避ける)
  • 言いやすい(語呂が良い、発音しやすい)
  • 聞き取りやすい
  • 覚えやすい(短い言葉、既存の単語)
  • 忘れにくい(インパクト、個性、イメージ化、ストーリー)
  • 他の名前と似ていない
  • 商品・サービスの内容に合っていること
  • 顧客層に合っていること

などがあげられます。詳しくは

「ネーミングのコツ」と「人が名前を認識するときの3つの要素」

を参照ください。

5.他人の意見を聞く

自分の考えだけだと、良い名前であるとの思い込みが強くなってしまう可能性があります。

名前の最終決定の前に、家族、友人、知人などの身近な人の客観的な意見を見いてみた方が良いかもしれません。

また、SNSでアンケートをとるのもアリだと思います。

ビジネスアイデア、発明、考案、デザイン(意匠)などは、世間に公開すべきではありません。

世間に公開すると模倣されるおそれがありますし、また、発明、考案、意匠などは権利を取得するための条件として新規性(発明等の内容が新しいこと)が要求されます。

一方、名前(商標)の場合は、商標権を取得するための条件として新規性が要求されません。

また、よほど有名な会社の新商品や新サービスの名前でない限り、世間に公開しても模倣されたり、先に商標登録出願されるおそれは少ないでしょう!

6.最終決定する

以上の手順を踏まえて、最終的に自分が良いと思った名前を決定します。

7.まとめ

コンセプトなどから名前を決定する手順を書いてみました。

ただし、上記のネーミングの手順は一例です。インスピレーションで決定するなど、それ以外の方法も考えられます。

上記のネーミングの手順のうち、一部でも参考になれば幸いです。

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