ネーミングの手順

【会社・商品・サービスの名前の決め方】ネーミングの基本的な手順を解説

会社・商品・サービスの名前は、その名前の使用を開始した後で変更したいと思っても面倒な手続きが生じることがあります。

会社名(商号)の場合、定款の変更など様々な手続きが必要になりますし、商品名・サービス名の場合も、パッケージや看板等の変更が必要になることがあります。

会社・商品・サービスの名前は、使用をする前に慎重に検討することが必要です。

今回は、会社・商品・サービスの名前の決め方について基本的な手順を解説します。

是非、参考にしてみてください。

目次

1.コンセプト、テーマなどを決める

コンセプト、理念、ビジョンなど

1-1 会社名(商号)の場合

言葉の数は無数にありますし、造語を含めると無限とも思えるほどの数になります。

名前を決める際に何か手掛かり(とっかかり、ヒント)がないと、なかなか決めることができません。

会社名の場合、手掛かりになり得るのが、会社のコンセプトテーマ理念ビジョンなどです。

  • コンセプト
  • テーマ

コンセプトとは「企画・広告などで、全体を貫く基本的な観点、考え方」(Oxford Languagesの定義)

ビジネスを始める(会社を立ち上げる)上で、コンセプトはビジネスを成功させるための大変重要な要素です。

会社が「誰に」「何を」「いつ」「どこで」「どのように」価値を提供するのかを決めておく必要があります。

会社のコンセプトを決めることで、会社の強み・独自性を明確にすることができます。

また、会社のコンセプトを決めることで、顧客に提供する価値の一貫性を持たせることができます。

コンセプトに似た言葉としてテーマという言葉があります。

テーマとは「主題。芸術作品、研究、議題などの中心となる思想内容」

コンセプトとテーマは言葉のニュアンスや使われる場面が異なります。

コンセプトの意味や、コンセプトとテーマの違い、コンセプトの作り方については、

コンセプトの意味や「テーマ」との違いは?なぜコンセプトが必要なの?わかりやすく解説します」という記事が参考になります。

  • 理念
  • ビジョン
  • イメージ
  • 思い、想い
  • 商品・サービス

会社を立ち上げるときに、コンセプトやテーマのほかに、会社の理念ビジョンを決めている会社があります。

理念とは「事業・計画などの根底にある根本的な考え方」(Oxford Languagesの定義)

ビジョンとは「理想像。未来像。展望。見通し。」(Oxford Languagesの定義)

例えば、AMAZON.COM INCの企業理念は「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」

イオン株式会社の企業理念は「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。」

ソフトバンク株式会社の経営理念は「情報革命で人々を幸せに」、ビジョンは「『世界の人々から最も必要とされる企業グループ』を目指して」

理念やビジョンは、コンセプトよりも抽象的な考え方です。

ビジネスを始める際に理念やビジョンまで決めていないかもしれません。

しかし、会社の理念やビジョンを決めておくことで、会社が発信するイメージメッセージ、キャッチコピーなどに統一感を持たせることができます。その結果、会社の企業価値やブランドの向上につながります。

会社の理念ビジョンイメージメッセージも会社名を決める際の手掛かりとなり得ます。

また、会社の創業者の思い(想い)も会社名を決める際の手掛かりとなり得ます。

創業者の思い(想い)は、創業者の主観的な考え、気持ち、意志、願望などのことです。

さらに、会社が提供する商品やサービスの内容も会社名を決める際の手掛かりとなり得ます。

コンセプト、理念などのチャート

コンセプト、テーマ、理念、ビジョンなどは全部決める必要はないかもしれませんが、商品・サービスは当然決めているはずですし、少なくともコンセプトは決めておく必要があると思います。

このような会社として活動していく上で大切にしていることが会社名を決める際の手掛かりとなります。

1-2 商品名・サービス名の場合

  • 商品・サービスの内容
  • 商品・サービスのコンセプト
  • 商品・サービスの強み、アピールポイント

商品・サービスの内容は商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなり得ます。

商品・サービスの内容に合った名前の方が顧客に覚えてもらいやすいです。

商品・サービスのコンセプトも商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなり得ます。

会社自体のコンセプトと同様、商品・サービスのコンセプトも商品・サービスをヒットさせるための重要な要素となります。

誰に対してどのような商品・サービスを提供するのかを決めておくことはマーケティングの基本です。

商品名・サービスの強みやアピールポイントも商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなり得ます。

例えば、商品に入っている特別な成分、料理の特徴的な味、特別な食材、他社が提供していない特別なサービスなども商品名・サービス名を決める際の手掛かりとなります。

2.コンセプトなどに関連する言葉を多数あげる

関連する言葉

1.で決めたコンセプトなどに関連する言葉を数多くあげていきます。

コンセプトなどを直接表現する言葉でもよいですし、コンセプトなどを間接的に表す言葉でもかまいません。

例えば、コンセプトなどのイメージを表す色、音、植物、花、動物、魚など、なんでもかまいません。

また、名詞、動詞、形容詞など、どのような品詞でもかまいません。

なるべく数多くの言葉をあげていきます。

あげた言葉をメモ帳やスマホなどにメモしておきます。

3.会社名・商品名・サービス名の複数の候補をあげる

名前の候補

2.であげた言葉に基づいて、会社名・商品名・サービス名の複数の候補をあげていきます。

2.であげた言葉をそのまま名前の候補にしてもよいと思います。

2.であげた言葉の外国語(英語、その他の言語)に翻訳してみるのもいいかもしれません。

2.であげた言葉を組み合わせたり、所定の文字を変更・追加・削除したりすることで候補となる名前(造語)を作ることも良い方法です。

このようにして複数の名前の候補をあげていきます。

4.候補の絞り込み

3.であげた名前の候補の絞り込みを行います。

絞り込みの方法としては、

(1)ネーミングの法律上のルールを守っているか?

(2)一般的なネーミングのコツに合っているか?

という観点からの絞り込みを行います。

(1)については、会社名(商号)を登記する際のルール、不正競争防止法で定めるルール、商標法で定めるルールです。また、会社名(商号)の場合、その名前のドメインを取得することができるかどうかも重要な判断事項となります。

ネーミングの法律上のルールについては、

「会社名(商号)を決める際の最低限の法律上のルール」

「商品名・サービス名を決める際の最低限の法律上のルール」

を参照ください。

(2)については、一般的なネーミングのコツとして

  • 読みやすい(難しい言葉を避ける)
  • 言いやすい(語呂が良い、発音しやすい)
  • 聞き取りやすい
  • 覚えやすい(短い言葉、既存の単語)
  • 忘れにくい(インパクト、個性、イメージ化、ストーリー)
  • 他の名前と似ていない
  • 商品・サービスの内容に合っていること
  • 顧客層に合っていること

などがあげられます。詳しくは

「ネーミングのコツ」と「人が名前を認識するときの3つの要素」

を参照ください。

5.他人の意見を聞く

自分の考えだけだと、良い名前であるとの思い込みが強くなってしまう可能性があります。

名前の最終決定の前に、家族、友人、知人などの身近な人の客観的な意見を見いてみた方が良いかもしれません。

また、SNSでアンケートをとるのもアリだと思います。

ビジネスアイデア、発明、考案、デザイン(意匠)などは、世間に公開すべきではありません。

世間に公開すると模倣されるおそれがありますし、また、発明、考案、意匠などは権利を取得するための条件として新規性(発明等の内容が新しいこと)が要求されます。

一方、名前(商標)の場合は、商標権を取得するための条件として新規性が要求されません。

また、よほど有名な会社の新商品や新サービスの名前でない限り、世間に公開しても模倣されたり、先に商標登録出願されるおそれは少ないでしょう!

6.最終決定する

以上の手順を踏まえて、最終的に自分が良いと思った名前を決定します。

7.まとめ

コンセプトなどから名前を決定する手順を書いてみました。

ただし、上記のネーミングの手順は一例です。インスピレーションで決定するなど、それ以外の方法も考えられます。

上記のネーミングの手順のうち、一部でも参考になれば幸いです。

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